人間性と倫理観の欠如

穴があっても入れない人へ

爪切に失敗して気分が優れない

普通じゃない形のお墓に行った。

 

漏斗状に深まっていく階段の一番下に骨壷が収まっている。

割りと急な角度なので、落下防止のための手摺が最上部外周に付いていて、

手を合わせるだけの足場、足場と地平をつなぐ階段もついている。

 

 

夜。一人。誰のお墓かも知らずに手を合わせた。

 

 

興味本位で登ったはいいが降りられなくなり、

暗くて心細くて怖いので、べそをかきながら立ち往生していた。

 

 

通りがかった知らない人に、降りるのを手伝うかと声をかけられる。

本来喜んで手を借りるところだが、

他人の手を借りないと高所から降りられない人だと思われるのがなんだか癪で、

「一人で大丈夫です」と愛想なく零してずり落ちる。

 

 

 

着地に失敗してもこの人が受け止めてくれる保証はないけど、

誰かの前で潰れたスイカみたいになれるなら別に良い、と思った。

 

 

無事に着地に失敗し、

知らない人が私の片手を取って、ついでに身体のバランスも取って、

嘲りとも綻びとも取れない色で破顔する。

 

背格好が、兄と敬称付けて呼んでいる他人に似ていた。

 

 

きまりが悪いので、帰宅を宣言した。

するとどうやら送ってくれるらしい。

 

どっかの誰かみたいだ、と思いながら帰り道を案内してもらう。

 

 

国籍の市場みたいな地下道に潜る。

こんな時間なのによくこれだけ人がいるなあと思いながら、

ブルーシートに覆われたタイル張りの地面に足を付ける。

白人のキャリーバッグに躓いたり、

中国人に話しかけられながらなんとか目的地まで着く。

 

 

羽田の展望台入り口に景観が似てるところで、

知らない人が目だけで挨拶する。

なるほどここから先は1人か、と思い、

こちらも目だけで了承を伝える。

 

きちんと礼を言えたか覚えていない。

 

 

 

 

夢の内容をこんなに覚えているのは久しぶりなので詳細に書いておく。