披露浪費疲労拾う卑陋
健常を主張して痛い思いをし続ける愚鈍さ。
結局のところ誰かに伝えたいものはもう殆ど尽きていて、
自分自身は静止と呼吸しかしていなくても
なにかに曳かれて勝手に時間は進んでいく。
愛されたかった筈の自分すら車窓からは視認できない。
運転免許が取得できる年齢になったら、
時間を進める仕事を誰かに任せ続けるわけにはいかない。
ただ風景が走るのを眺めたり
揺れて揺られて睡魔に抱かれるだけでは
先へ進むことはできないのだ。
自分の脚では行けないところに連れて行ってくれるなにかは
電車とタクシーとあと一つで十分だ。
ちょっと嘘。
親との会話が嫌になったのはいつだったろう。
親が正しくないことに気がついたのはいつだったろう。
自分は要らない子供だと、気がついたのはいつだったろう。
敏感を形成してた記憶に靄がかかって、自我と優しさが宙ぶらりん。
蹴り回された体操着も、
隠された靴も、
捨てられた上履きも、
机の死ねも、
絶対忘れちゃダメなのに。
悪意の葬式を勝手にしないで。
281119am